「なんだか気分が落ち気味……」と感じている人!
その気分の落ち込みは、セロトニン不足のせいかもしれません。セロトニンが不足すると気分が落ち込むだけでなく、不眠や疲労感などを引き起こすことも……。
どうせなら毎日をハッピーに過ごしたいですよね。
今回は、医師の木村 眞樹子先生に「セロトニンを増やす方法」を紹介してもらったので、ハッピーになりたい人はぜひ読んでみて!
なんか気分が落ちる…それセロトニンのせいかも?
セロトニンは、脳内の神経伝達物質のひとつで、精神を安定させてリラックス感や幸福感をもたらす働きがあることから、幸せホルモンといわれています。
ハッピーな気持ちでいるために大切なセロトニンですが、不足するとリラックスしづらくなったり幸福だと感じにくくなったりして、気分が落ちてしまうのです。
セロトニンが不足するとどうなる?
セロトニンはストレスや疲労の蓄積などによって減少してしまいます。では、セロトニンが不足すると体にどのような症状があらわれるのでしょうか。
やる気がなくなる
セロトニンが不足するとやる気も低下……。原因は報酬効果が下がるからと考えられています。
報酬効果とは、報酬の量や内容の変化によってやる気が変化する心理現象のこと。一般的に、報酬を得られれば、やる気は上がるとされています。でも、セロトニンが不足していると、報酬を得たいという気持ちが下がり、やる気がなくなってしまうのです。
キレやすくなる
キレているとき、体内ではノルアドレナリンというホルモンが分泌されます。通常は、セロトニンがノルアドレナリンの分泌を抑えて、過剰な興奮を防いでいます。でも、セロトニンが不足すると、この抑えがきかなくなり、ノルアドレナリンが暴走してストレスをうまくコントロールできず、キレやすくなるのです。
よく眠れなくなる
セロトニンは睡眠に深く関わっているため、不足すると入眠困難や中途覚醒、熟睡感の低下などの不眠症状があらわれ、よく眠れなくなってしまいます。
すぐ実践できる! セロトニンを増やす方法
セロトニンは、ストレスや疲労の蓄積、女性ホルモン(エストロゲン)の減少など、さまざまな要因で不足します。
そこで、日頃からセロトニンを増やすセルフケアを行うことが大切。ここでは、セロトニンを増やす方法を5つ紹介するので、できることから取り入れてみて!
日光浴をする
朝起きたら、曇りや雨の日でもカーテンを開けて、朝日を浴びましょう。
日中も、散歩をしたり、日の当たる場所で仕事をしたり、日光浴する時間を作ったりすることで、セロトニンを増やしましょう。
背筋を伸ばす
地球の重力に抗って、まっすぐな姿勢を保つために働いている筋肉が「抗重力筋(こうじゅうりょくきん)」です。下腿・大腿・腹部・胸部・首の各部前後に張り巡らされており、 立っているだけ、座っているだけでも常に抗重力筋のどれかが緊張しています。
セロトニンが不足すると抗重力筋がうまく働けなくなってしまうため、姿勢を保ちにくくなり、背が丸まったり、すぐにしゃがみ込んでしまったりします。
そこで大切なのが、背筋を伸ばすことです。背筋を伸ばすと抗重力筋に力が入り、セロトニンの分泌が促進されます。
深呼吸をする
セロトニンを増やすには深呼吸も効果的。
座禅やヨガなどを生活に取り入れ、ゆっくりとした深呼吸を意識して行いましょう。
背中をさする
セロトニンの分泌量に影響を与える原因のひとつが、自律神経の乱れです。
自律神経の乱れを整えてセロトニンを増やすには、背骨への刺激が効果的。自律神経は背骨に沿って位置しているので、背中をさするだけでも効果が期待できますよ。もちろん、ストレッチで気持ちよく背骨を伸ばして刺激を与えるのもオススメです。
涙活をする
「涙活」という言葉を聞いたことはありますか?
涙活とは、意識的に泣くことでストレス解消を図る活動のこと。感動の涙を流したときには、自律神経がリセットされ、セロトニンが活性化するとされています。
泣ける映画やドラマを見る、音楽を聞くなどして、涙を流してみましょう。
もっと手軽に! セロトニンには漢方もオススメ
生活習慣をすぐに変えるのは難しいという人には、漢方薬もオススメです。
気分の落ち込みの対策には、「自律神経やホルモンバランスの乱れを整える」「消化・吸収機能を改善して体の内側から心と体を元気にする」などの働きをもつ漢方薬を選ぶといいでしょう。
根本からの体質改善を目指す漢方薬は、不調を治すだけでなく、不調にならない体へと導いてくれます。
<セロトニンを増やしたい人にオススメの漢方薬>
・加味逍遙散(かみしょうようさん)
肩がこり、疲れやすく、精神不安などの精神神経症状がある人の温活にオススメです。自律神経を調整し、イライラやのぼせを鎮めて、血行も促進します。
・桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)
体力がなく、ささいなことが気になったり興奮したりしやすい場合にオススメです。エネルギーや栄養を補ってバランスを整え、神経過敏や不安定な精神を落ち着かせる漢方薬です。
手軽かつ安心して漢方薬を飲むなら、「あんしん漢方」のようなオンラインAI漢方サービスを使うのがオススメ。
あんしん漢方なら、薬剤師がAIを活用し個人にぴったりの漢方を見極め、手頃な価格で自宅に郵送してくれますよ。
セロトニンを増やしてハッピーに!
気分が落ちている原因は、セロトニン不足かもしれません。セロトニンを増やすためには、日光浴、背筋を伸ばす、深呼吸、背中をさする、涙活を行うなどのセルフケアが効果的。また、漢方薬もセロトニンを増やす手助けをしてくれます。自分に合った方法で心身のバランスを整えてハッピーな気持ちになりましょう!
<この記事の監修者>
医師
木村 眞樹子(きむらまきこ)
都内大学病院、KDDIビルクリニックで循環器内科および内科に在勤。総合内科専門医・循環器内科専門医・日本睡眠学会専門医。産業医として企業の健康経営にも携わる。
自身の妊娠・出産、産業医の経験を経て、予防医学・未病の重要さと東洋医学に着目し、臨床の場でも西洋薬のメリットを生かしながら漢方の処方を行う。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行う。