ツラい生理痛やPMS、不快な症状に悩まされることの多いaround30世代こそフェムケアのはじめどき! きちんと自分の身体と向き合い、フェムケアについて知ることで、不調を感じやすい生理時期もストレスフリーで過ごせるようになります。
教えてくれたのは……産婦人科医 谷内麻子先生
産婦人科医、女性ヘルスケア専門医。聖マリアンナ医科大学卒業。現在は静岡市エミクルクリニック院長。3人の子育てをしながら、女性に寄り添う医療を提供。女性の身体や女性特有の悩みに関するワークショップや講演なども開催している。
フェムケアによって“自分自身を知り労る”ことで毎月の生理も心地良く快適に
仕事やキャリアのこと、結婚・妊娠・出産など、さまざまなライフステージの変化に直面する場面が増えるaround30世代。あらゆるライフプランも健康的で幸せに迎え入れることができるように、今の時期からフェムケアをきっかけに自分自身の身体に目を向けられるようになることが理想です。
フェムケアは、お顔にメイクをするのと同じ感覚。丁寧にスキンケアをして肌状態が良くなったり、大好きなコスメでお気に入りのメイクに仕上げたりすると、自分に自信が持てますよね。それと同じで、デリケートエリアも専用の洗浄剤で優しく洗ったり保湿をしたり……。大切にケアをすることで、自分の身体にどんどん愛着が湧きます。それが、自分自身を大切にすることにもつながり、心の健康にもポジティブに作用するようになります。
また、特に生理時期は、あらゆる不調やお悩みが出現しがち。でも、「月経量が多い」「貧血になりやすい」「イライラしやすい」など、明らかに肌で感じる身体の不調があっても、“そういうものなんだ”と軽視している女性が多いのが現実。フェムケアによって自身を知り、自分が感じている不調の状態に目を向けることも大切です。その不調は受診が必要なものかどうか、ケアしていく中で気付くことも。特に、月経量の不調や頭痛、イライラなどの月経困難症などは、放っておくと今後いざ妊娠を考えたときに、妊娠しにくかったり、妊娠経過に良くない影響を与える可能性が高いといわれています。
きちんとした知識を持ち対策を取ることで安心できますし、自身を労りケアをして満たしてあげることで生理中も快適に、上手に付き合うことができるようになるのです。
around30世代は不調や悩みを抱えている人が多数
・年齢を重ねるにつれて月経量が増えてきた
・忙しいせいか、生理周期がバラバラ
・イライラする
・疲れやすい……
・頭痛や腰痛に悩まされがち
・寝つきが悪い
→それって月経困難症かも?!
月経困難症とは?
月経困難症とは、生理期間中に生理に伴って起こる病的な症状のことで、下腹部痛や頭痛、疲労、脱力感、イライラ、気分変動など、さまざまな随伴症状があります。
最近は、初経が10〜12歳と低年齢化しているのと、晩産化が進んでいたり、出産回数が減少していることで現代女性が経験する排卵・月経回数が増加。排卵と月経を繰り返していく中で、around30世代は月経困難症の症状が出てきやすい時期なのです。また、排卵・月経の回数が多ければ多いほど、月経困難症がひどくなりやすい、といわれています。
このような月経困難症の軽減や緩和にも、フェムケアが注目されています。生理・PMSの悩み解消につながるヒントを得るためにも、“フェムケアをちゃんと知ること”が大切です。
不調やトラブルを放っておくのはキケン!
✓ 仕事や日常に影響が出やすい
✓ 女性ホルモンのバランスが
✓ 崩れやすく、症状が重く出やすい
✓ 妊娠を考えたときにトラブルに
✓ つながる可能性がある
✓ 子宮や卵巣の病気が存在している可能性がある
この知識をふまえて、日常で取り入れたいフェムケアをご紹介していくのでお楽しみに!
【生理は痛いものじゃない!】ガマンを辞める3つの生理痛アプローチ
Gina 2023 Fall
Illustration_sami Edit&Text_Maiko Watanabe ReEdit_Ayaka Ono〈Gina〉