1月公開のおすすめ映画をレビュー。Gina編集部がひと足先にチェックしてきました!
第74回ヴェネチア国際映画祭で脚本賞、トロント国際映画祭で最高賞の観客賞を受賞したことを皮切りに、2017年の賞レースを席巻した『スリー・ビルボード』。米ミズーリ州の田舎町を舞台に、何者かに愛娘を殺された母親の悲しみと怒りを鮮烈に描いたこの作品は、米アカデミー賞では主演のフランシス・マクドーマンドに2度目の主演女優賞をもたらしました。
その興奮と熱狂から5年。マーティン・マクドナー監督の衝撃と驚きに満ちた最新作が、ついに1月27日(金)に公開されます。
Outline of the story…
1923年、アイルランド西海岸沖のイニシェリン島。内戦に揺れる本土とは対照的に、のどかな平和が保たれたこの島の誰からも愛される素朴な男パードリックが、親友のコルムから「お前が嫌いになった」と突然絶交を告げられる。理由さえわからず困惑したパードリックは、賢い妹のシボーン、若い隣人ドミニクの力を借りて関係修復を図るが、コルムは頑なにパードリックを拒絶する。やがてコルムは「これ以上、お前が俺を煩わせたら、自分の指を切り落とす」という恐ろしい最終通告をパードリックに突きつけ、両者の対立は想像を絶する事態へと突き進んでいくのだった……。
本作の見どころ
アイルランドの美しい自然を迫力の映像美と音楽で描きながら、終始不穏な展開が続く本作。物語の大筋は‟なぜ中年男性2人の友情が壊れてしまったのか”を描き、それ以上でもそれ以下でも。ありません。しかし、稀代のストーリーテラーであるマーティン・マクドナー監督ならではの会話劇と緻密な演出、そして衝撃の急展開の数々にスクリーンから目が離せなくなること必至!
本作は既に、第79回ヴェネチア国際映画祭のワールドプレミア上映で15分間のスタンディング・オベーションを浴び、脚本賞(マーティン・マクドナー)とヴォルピ杯 男優賞(コリン・ファレル)の2冠を獲得。また、今月発表された第80回ゴールデングローブ賞でも、作品賞【ミュージカル/コメディ部門】、主演男優賞【ミュージカル/コメディ部門】(コリン・ファレル)、脚本賞(マーティン・マクドナー)と、最多3部門を受賞! 日本でも話題になること間違いなしの傑作です。
なぜ、コルムは親友であるパードリックに絶交宣言をしたのか。住人全員が顔見知りである狭い島の中で起こった諍いの行きつく先を、是非その目で確かめてみて!
『イニシェリン島の精霊』
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
1月27日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー
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