人生は日常の小さな選択の積み重ね。特に30代は、大きな決断を求められることもしばしば。そんな人生の分岐点で、今を自分らしく生きる女性たちはどんな選択をしてきたのか? これまでのストーリーを聞いてみた!
モデル、ミュージシャン、俳優、デザイナー、そして母業も立派な仕事のひとつ。様々なキャリアを経て今、女性としても人間としてもますます魅力を増していく、紗羅マリーさんの転機とは?
産後は“生きるために仕事をする”という価値観に
――10〜20代は、モデル業で忙しく過ごしていた印象ですが、どんな毎日でしたか?
「多いときは1日に撮影7本とか。朝5時集合で夜中まで撮影なんてことも多かった。忙しくプライベートも無かったけれど、絶えることなくお仕事をいただけていて私は本当にラッキーだったと思う。そんな生活に大きな変化が訪れたのは結婚。当時は自分の中に理想の奥さん像があって、結婚のタイミングで仕事をセーブ。同時期に子どもも授かることができた。100%仕事のために生きてきたのが、“生きるために仕事をする”という価値観に変わったときでした」
――確かに産後の紗羅さんは、優しさと強さが滲み出ていますね!
「人間が変わったと思う。だって命を守って、1人の人間を形成させなきゃいけない、その責任は大きくて」
――その後は、アパレルブランド「irojikake(イロジカケ)」を立ち上げました。
「出産後は自分の時間が有限であることに直面。でもそれによって、やりたい仕事がより明確になりました。一方で良くも悪くも“モデルの紗羅マリー”が足かせになることもあって。モデルが片手間で作るブランドでしょ? って思われたくないので、実はブランドを始める前にパターンの学校に通ったんです。負けず嫌いで生きているから、そのスキは与えません(笑)。仕事に限らず、自分自身に頭をなでなでしてあげられるような(笑)褒められる行動をしたいし、カッコイイ生き方をしたいっていつも思っているよ」
――では最後に、30代の女性にアドバイスを!
「やりたいことは全部やった方がいいと思うんですよね。それは自分の年齢がいくつであっても。“もし失敗したら”と不安もあるだろうけど、それを解消できるのは、どれだけ自分が準備できるかだと思う。すぐには形にならなくてもそれが5年後、10年後に開花するかもしれない。でもそもそも、私はやりたいことなんて見つけられていなくてもいいと思っています。だってそれで人の価値が決まるワケではないし。でも何か見つけたいと思うなら人と出会って、趣味を楽しんで、いっぱい恋愛して、とにかく遊ぶことだと思う!」
産後は働き方をチェンジ
すっかり母の顔に(笑)。子どもといる時間を増やしたかったので、産後は長時間のモデルの仕事はセーブ。自分のペースで働ける仕事はないか? と考え始めた時期。
価値ある服作りを追求
衣服の廃棄問題は、物作りをする立場として知らなくてはならないし、やるからには価値のあるものを作りたいと思う。私が手掛ける「irojikake」は他で手に入らないものしか作らないという方針。
楽しすぎた「ラーナーズ」
私が所属するバンド「ラーナーズ」。弾き語りのイベントで何曲かを遊びで歌ったことがきっかけで始まったんだけど、部活みたいで楽しかった! 寂しいけど今年でお別れ。
初のミュージカル出演
間違いが許されない生舞台。これまでの仕事では経験したことのない緊張感を味わったミュージカル「RENT」。関連音源、時代背景など徹底的に調べて役作りに全力でした!
俳優という新たなチャレンジ
“演技は向いてない”って思い込んでいたけれど、勝手に線引きをしている自分につまらなさを感じて。新しい自分を見てみたい! と出演を決めた思い出の映画です。
「SAUVAGE」です、よろしく!
大好きなサングラスのディレクションを手掛けることに。「SAUVAGE(サバージュ)」のクリエイティブは受け継ぎながらも、私のスパイスを調合してカッコイイ物作りができたら。
20代・30代は遊び盛り。
好きなことをしてたくさん遊んだらいいと思う!
好きに生きたらいい。
生きろ♡
Gina 2023-24 Winter
Model&Styling_Sara Mary Photo_Masami Sano〈KiKi inc.〉 Edit&Text_Mio Nemoto ReEdit_Ayaka Ono〈Gina〉