【生理は痛いものじゃない！】ガマンを辞める3つの生理痛アプローチ

この記事を開いたそこのあなた！　毎月やってくる生理の痛みに悩まされ、辛い思いをしていませんか？　「生理痛は耐えるしかない」「仕方がないもの」と思って、我慢している女性も少なくないはず。

でも、実は生活のなかで生理痛が重くなる要因を取り除けば、痛みを和らげることができるんです。今回は薬剤師の碇純子さんに、生理痛が重い理由と痛みを軽減する具体的な方法を教えてもらったので試してみて！

1_生理痛「仕方ない」で片づけないで 　

生理痛には個人差があるといわれるように、生理の出血量や頻度、期間は人それぞれ違うんです。でも、他人の症状については意外と知らないもの。一時的なものとして毎回我慢し、対策を取らずにいる方も多いかもしれません。

生理の重さは体質によることもありますが、生活習慣や日々の行動の影響も大いに受けます。無意識に続けている毎日の生活習慣が、生理痛を悪化させているかもしれないんです。

 2_生理痛が重くなる要因 

生理痛を軽減するためには、なぜ症状がなぜ重いのか把握することが大切です。主な3つの要因をチェックしてみましょう！

①体の冷え 　
体の冷えは、血液循環を悪化させ、子宮周りの筋肉を硬直させます。血液循環が悪くなると、子宮や周辺の組織に必要な栄養や酸素が十分に供給されず、痛みを感じやすくなるんです。また、子宮周りの筋肉が硬直することで子宮が収縮し、より強い生理痛が引き起こされます。

②栄養の偏り
鉄分やマグネシウム、カルシウムなどは、生理痛を和らげるのにとても大事な栄養素です。これらの栄養素が足りないと、筋肉の収縮や血液循環の正常な働きに影響を与え、生理痛を悪化させやすくなります。

③ストレスの蓄積
ストレスを溜めることも、生理痛の悪化につながります。ストレスは自律神経を乱し、血液の循環を制御する機能に影響を与えるので、生理痛が重くなる可能性が高まります。

また、ストレスによって免疫系が過剰に働きすぎると自分の体を攻撃し炎症を起こします。体内の炎症が増えると、生理痛の悪化につながる恐れも。

 3_生理痛を緩和するためにできること 

ここからは、生理痛を緩和するためにできる3つの対策を紹介します！

①食生活の見直し 
鉄分やマグネシウム、カルシウムなどの栄養素が足りていない方は、食事の見直しを行いましょう。鉄分を多く含む食材は、赤身肉、レバー、ひじき、ほうれん草などです。柑橘類やトマトなどのビタミンCを含む食品と一緒に食べることで、鉄分の吸収を助けます。

マグネシウムを多く含む食材は、アーモンド、バナナなどです。カルシウムを多く含む食材は、牛乳やヨーグルトなどの乳製品、大豆などがあります。

②リラックスタイムの習慣
生理痛を和らげるには、ストレスを解放するリラックスの習慣も大切です。生理のときは、ヨガや瞑想でリラックスする時間をつくりましょう。また、生理前から生理中にかけての期間は、プロゲステロンというホルモンの影響でいつもより眠気が強くなりやすいんです。無理をせずに、いつもより長く眠るようにしましょう。

③婦人科の受診
もし、「生理痛が重くて立ち上がれない」「仕事に支障が出ている」といった場合は、婦人科の受診を検討しましょう。子宮内膜が子宮の外に生える「子宮内膜症」や、卵巣に液体または固形の塊が形成される「卵巣の嚢腫（のうしゅ）」が発覚することもあります。

子宮内膜症の場合は、手術による切除や、ホルモン療法で痛みや不正出血を治療します。卵巣の嚢腫は、小さければ経過観察になることが多く、大きい場合や痛みが強い場合は、手術による摘出が主な治療です。重度の生理痛には、このような思わぬ病気が隠れていることもあるので、定期的に受診と検査をしていきましょう！

4_漢方薬を飲むという手も！ 　

生理痛の緩和には、漢方薬を飲むという選択肢もオススメ。漢方薬のなかには「月経痛」に効果が認められているものもあり、婦人科で処方されています。生理痛の改善には、下記のような働きのある生薬を含む漢方薬を選びます。

・冷えによるホルモンバランスの乱れを改善する
・自律神経を整えて、ストレスによる腹部の張りや痛みを改善する
・血流をよくして子宮や卵巣の機能を回復する

漢方薬は、西洋薬のような対症療法ではなく、ホルモンバランスや自律神経の乱れなどを整えて根本的な体質から改善することを目的としています。そのため、生理痛にならない体へと導いてくれます。

生理痛にオススメの漢方薬をタイプ別に2種類ご紹介します。

当帰芍薬散（とうきしゃくやくさん）
生理不順、生理痛、月経異常に用いられる漢方薬です。水分代謝をよくして血流を促すことで、ホルモンバランスの乱れによる生理不順や更年期障害などに働きかけます。冷えや疲労感がある方に向いています。

桂枝茯苓丸（けいしぶくりょうがん）
生理不順、生理痛、月経異常に用いられる漢方薬です。滞った血液の流れをよくすることで、血行不良による生理の痛みを和らげます。のぼせて足が冷える方に向いています。

漢方薬は、自分に合うものを選ぶことが重要。合わない場合は、十分な効果が得られず、副作用が生じる恐れもあります。漢方薬に詳しい薬剤師がAIを使い、最適な漢方薬を見極め、手頃な価格で自宅に郵送する「あんしん漢方」のようなオンラインサービスもあるので、気になる人は気軽に相談してみて！

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毎月の痛みから解放されよう

重い生理痛は「体質だからしかたない」とあきらめて放置していいものではありません。自分の生活習慣を見直し、必要に応じて婦人科に相談しましょう。毎月の痛みから解放されて、より快適な毎日を送れることを願っています！