女性にとって、冬は冷えとの闘いのシーズン。寒さが肌にしみるこの季節は、温かい食べ物で体を労わりたいですよね。そこで大事なのが、体を温める食材を、ちょっとだけ意識してプラスすること! 何気ない食事に少し変化を加えるだけで、冷えにくく元気な体をつくることができます。
今回は、薬膳アドバイザーの山形ゆかりさんに、体を芯から温めてくれる温活食材ランキングを教えてもらいました!
体が冷える原因とは?
冬場は気温が低くなるため、体の中心に血液を集めて体温を維持しようとする働きが起こります。そのため、手や足の先など体の末端部分が冷えやすくなるんです。また、現代人は不規則な食生活や運動不足、ストレスといった生活習慣のせいで冷えやすい体になっていることも少なくありません。
女性は、30歳を過ぎると筋力や体力が減少し始めるため、体の中で十分に熱をつくり出せなくなっていきます。仕事や家庭、人間関係などでストレスをためている場合、ストレスにより自律神経が乱れることで体の隅々まで熱を運ぶことができず、冷えの症状が強くなることもあります。
加えて、偏った不規則な食事をしている場合も、冷えが深刻になりやすいです。必要な栄養を摂取できていないと、体の中の熱をつくるエネルギー源が不足してしまうため、冷えが加速しやすくなります。
体の芯からあったまる温活食材ベスト5
冷えには、食事の内容も大きく影響するため、この冬は体を温める食材を積極的に食べるようにしましょう。ここでは、体の芯から温まる温活食材をランキング形式で紹介します。
1位:生姜
冬場にもっともオススメの温活食材は生姜です。生姜に含まれるショウガオールという成分は、胃腸の働きをよくして血流を高め、体の芯の部分の熱をつくり出す効果があります。冷えを改善したいときは、十分に加熱して食べるのがオススメ。じっくり煮込むとショウガオールが活性化するので、煮込み料理や鍋などに入れてみましょう。
また、天日干しをしたりオーブンで焼いたりして水気を飛ばして乾燥させた生姜はさらに効果的なので、余裕のある人は試してみて!
2位:ねぎ
ねぎも体を温める効果のある食材です。先端が青く根元が白い根深ねぎがオススメ。根深ねぎの白い部分には、辛味成分の硫化アリルが豊富に含まれています。この硫化アリルは、血行をよくして体を温める効果があるのです。
ただし、硫化アリルは加熱すると効果が失われるので、薬味として生のまま食べるのがベスト。また、ビタミンB1と一緒に摂取すると吸収率が良くなるので、豚肉や鰹節、納豆などと食べるとさらにGOODです!
3位:鶏肉
運動不足で筋肉量の少ない人は、鶏肉がオススメです。筋肉量を増やすには、ささみや鶏むね肉のようなたんぱく質を豊富に含む食材の摂取がとても重要。成人女性が1日に摂取したいたんぱく質の量は50gです。ささみは100gあたり約24.6g、鶏むね肉は約23.3gのたんぱく質が含まれているので、1日に必要な摂取量をしっかり補えます。
また、薬膳の分野においても、鶏肉は体の中のエネルギーを高め、不足した血液を補ってくれると考えられています。皮をとれば脂肪も少なくヘルシーなので、女性の温活にはぴったりの食材です。しょうがやニンニクなど体を温める薬味と一緒にどうぞ!
4位:味噌
日本人になじみの深い味噌も、体を温める効果のある食材です。味噌は、発酵させるときに大豆たんぱく質が酵素によって分解されます。大豆のたんぱく質がアミノ酸やブドウ糖などに分解されることによって、少ない負担で消化できるのです。消化にかかる負担が少ない分、体内の消化酵素を温存できるため代謝もUP! 薬膳の分野でも、味噌は体や内臓を温めて、巡りをよくする食材と考えられています。
味噌汁や鍋、うどんなど、温かい汁物に簡単に加えられるので、日常的に食べたい温活食材です。
5位:紅茶
紅茶はホットドリンクのなかでも体を温める効果が高い飲み物です。茶葉を発酵させているため、血液をサラサラにして血の巡りをよくする効果が期待できます。また、紅茶に含まれるテアフラビンは、血液の巡りをよくして体の末端を温めてくれます。
紅茶は、牛乳やはちみつ、柚子などを加えてアレンジが楽しめるのでリラックスタイムにもぴったり。しょうがをプラスした「しょうが紅茶」も効果抜群です。
温活には漢方薬も取り入れてみて
寒い冬の温活には、食べ物や飲み物の工夫が欠かせません。しかし、毎日の食事にそこまで手をかけられない、自炊はそもそも苦手……ということもあるかもしれません。
そこでオススメなのが、漢方薬という選択肢です。漢方薬は、冷えやすい体質を改善をすることを目的としており、医薬品としても効果が認められています。
冷えは気温の低下だけでなく、水分代謝の乱れや血行不良、胃腸の働きの低下などが原因で生じると考えられています。
そのため、冷え対策には、体を直接温める生薬に加えて、
・水分の偏りを調整して冷えを解消する
・血流をよくして熱を巡らせる
・胃腸の働きをよくして熱をつくりだす
・代謝を上げて、熱をつくる機能を回復する
などの働きをもつ生薬を含む漢方薬を選び、根本改善を目指します。
・当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう):体を温めて熱をつくり出す力を助ける作用のある漢方薬です。手足や下肢の冷えが強い方の温活におすすめです。
・桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん):滞った血の巡りを解消して熱の偏りをなくし、下半身の冷えや冷えのぼせを改善します。
・当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん):血流をよくして体を温める漢方薬です。水の代謝をよくしてむくみを改善したり、女性ホルモンのアンバランスによる不調を整え、月経に伴う症状を改善したりします。貧血になりやすい方におすすめです。
ただし、漢方薬は体質との相性がとても重要です。体質に合った漢方薬でないと、効果が感じられなかったり、副作用が生じたりすることがあります。そのため、初めて飲むときは、漢方に詳しい医師や薬剤師などの専門家に相談するのがベストです。
最近では、スマホひとつで漢方薬の相談ができる「あんしん漢方」のようなサービスもあります。オンライン上で相談から購入、郵送まで完結するので、忙しくて薬局に行けない人にもオススメです!
あんしん漢方:https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=22z332f6gina0015
体の内側から熱やエネルギーを生み出すことで、寒さに負けないタフな体をつくることができます。今回紹介した食材や漢方薬をぜひ試してみて!
山形 ゆかり
あんしん漢方薬剤師
山形 ゆかり
薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。病院薬剤師として在勤中、食養生の大切さに気付き薬膳の道へ入り、牛角・吉野家他薬膳レストラン等15社以上のメニュー開発にも携わる。
「健康は食から」をモットーに健康・美容情報を発信するMedical Health -メディヘルス-Youtubeチャンネルで簡単薬膳レシピ動画を公開するなど精力的に活動している。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。
●あんしん漢方(オンラインAI漢方):https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=22z332f6gina0024
あんしん漢方薬剤師
山形 ゆかり
薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。病院薬剤師として在勤中、食養生の大切さに気付き薬膳の道へ入り、牛角・吉野家他薬膳レストラン等15社以上のメニュー開発にも携わる。
「健康は食から」をモットーに健康・美容情報を発信するMedical Health -メディヘルス-Youtubeチャンネルで簡単薬膳レシピ動画を公開するなど精力的に活動している。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。
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