冬の気配を感じる季節になってきました。気温が下がり空気が乾燥すると気になってくるのは、かかとの乾燥やひび。セルフケアを頑張っているけれどなかなか効果が出ない……なんてことはありませんか? もしかしたら、そのセルフケアは逆効果かも!?
今回は正しいかかとケアの方法について、薬剤師の碇純子さんに聞いてみました。
かかとの乾燥・ひびの原因って?
かかとの皮膚が荒れたり、ひびが入ったりしてしまうと気分が下がりますよね。まずは、相手を知ることから! ガサガサかかとの原因を整理していきましょう。
乾燥
肌が乾燥すると皮膚のターンオーバーがうまくできなくなり、古い角質が蓄積し、固くなってしまいます。これが、ガサガサかかとの正体です。そもそも、かかとには皮脂腺がなく皮脂が分泌されないため、乾燥しやすい部分です。また、年齢とともに肌のターンオーバーが遅くなることも、かかとの乾燥を招く原因のひとつです。
かかとの乾燥は空気が乾燥しやすい冬に目立ちますが、夏でもかかとは乾燥しています。そのため、日頃からかかとの乾燥対策をすることが大切です。
摩擦や刺激
立つ・歩くなどの日常的な動作をするときにも、かかとには大きな力がかかっています。このとき、かかとの皮膚が固く乾燥していると、体の重みに耐えきれず亀裂が入ってしまいます。これが、かかとのひび割れの原因です。
また、サイズの合わない靴を履いたり、裸足で床を歩いたりするのもNG。摩擦によって角質が厚くなり、ガサガサかかとを招きます。できるだけかかとに負担をかけない生活スタイルを意識しましょう。
実はNG! 間違ったかかとケアに注意
間違ったケアはかかとの乾燥を悪化させてしまうことにつながります。あなたのケアは大丈夫? かかとケアの仕方を振り返ってみましょう。
角質削り
かかとケアと聞いてまず頭に浮かぶのは、角質リムーバーや軽石ではないでしょうか。確かに、固くなった角質を取り除くのはかかとケアのひとつです。しかし、刺激の強い角質削りをすることで必要な角質まで削ってしまい、肌のバリア機能を低下させる危険があります。
さらには、バリア機能が低下すると、体は傷付いた肌を守ろうと一生懸命角質を分厚くしてしまいます。角質を除去しようとして、角質を厚くしてしまっては本末転倒です。もし、やみくもに角質を削っているのであれば、一度かかとケアの仕方を見直した方がいいかもしれません。
角質フットパック
ピーリング液に一定時間足を浸けることで、足の裏がすべすべになる角質フットパックを試したことがある人もいるかもしれません。ピーリング液には、リコール酸やサリチル酸、乳酸といったヒドロキシ酸などが含まれており、角質をはがして皮膚を再生させる効果が期待できます。使用後は、少しずつ足の皮が剝けていき、新しい肌に生まれ変わったような気がしますよね。
しかし、ピーリング液に使われる酸性の薬剤は肌に強い刺激を与えるため、肌に合わないと痛みを感じたり、やけどや水ぶくれなどの症状が出てしまったりする可能性があります。目立った症状がなくても、刺激の強い薬剤を使ったケアは肌を痛めてしまう危険があるため気を付けましょう。
正しいかかとのケア方法
かかとのケアは保水と保湿がポイントです。今日からできるかかとケアを3ステップで紹介します。
➀ぬるめのお湯で入浴
固くなったかかとを柔らかくするには、ゆっくりお風呂につかるのがオススメです。入浴することで肌が柔らかくなり、水分を取り込みやすくなります。
気を付けるポイントはお風呂の温度。熱すぎるお湯は必要な角質まで取り除いてしまう恐れがあるため、40度前後のぬるめのお湯を用意しましょう。10分~15分程度つかるだけで効果が見込めます。
➁クリームでしっかり保湿
せっかくかかとが柔らかくなっても、ケアをしなければまた乾燥してしまいます。入浴後のかかとは水分が多く含まれているので、水分が失われないうちにしっかり保湿を行いましょう。
かかとは皮脂を分泌できないため、保湿には、保湿クリーム、ワセリン、馬油など、油分が含まれた重ためのものを使うのがオススメです。
➂就寝時には靴下を
布団に入るときは靴下を履いてしっかりかかとを守りましょう。靴下は、肌に優しい綿やシルクなどの天然素材が◎。睡眠中は皮膚のターンオーバーも活性化されますし、靴下で足を温めることで血行もよくなるので、靴下を履いて眠りにつくのは一石二鳥です。
漢方薬で内側からもかかとケア
かかとの乾燥やひびには、上記のセルフケアに漢方薬をプラスするのもオススメ。かかとの乾燥やひびの原因は、潤い不足による皮膚の乾燥や血行不良と考えられています。そのため「かかとの角質層の水分不足を補う」「血行をよくして肌に栄養を届け、代謝を良くする」などの作用がある漢方薬を選び、根本改善を目指しましょう。
かかとケアにオススメの漢方薬
温清飲(うんせいいん)
血行を促進して、乾燥した皮膚に栄養と潤いを与えたり、炎症をしずめる効果があり、皮膚の色つやが悪く、のぼせる人に用いられます。
当帰飲子(とうきいんし)
栄養分を補うことで、皮膚に栄養を与えて乾燥に働きかけます。
どの漢方が自分に合うのかわからない……という人には、「あんしん漢方」のようなオンラインのサービスもオススメ。「あんしん漢方」は、医師や薬剤師によるサポート体制が整っており、定期的な体質・体調・症状チェックもしてくれる便利で安心なサービスです。気になる人はチェックしてみて!
あんしん漢方:https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=22z332f6gina0016
かかとは乾燥しやすく、毎日の生活のなかで摩擦や刺激を受ける部分なので、できるだけかかとへの負担を減らし、しっかりと保水・保湿を行うことが大切です。内外両側からのケアでツルツルかかとを目指しましょう!
碇純子
あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師
碇 純子(いかり すみこ)
薬剤師・元漢方薬生薬認定薬剤師 / 修士(薬学) / 博士(理学)
神戸薬科大学大学院薬学研究科、大阪大学大学院生命機能研究科を修了し、漢方薬の作用機序を科学的に解明するため、大阪大学で博士研究員として従事。現在は細胞生物学と漢方薬の知識と経験を活かして、漢方薬製剤の研究開発を行う。
世界中の人々に漢方薬で健康になってもらいたいという想いからオンラインAI漢方「あんしん漢方」で情報発信を行っている。
●あんしん漢方(オンラインAI漢方):https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=22z332f6gina0001
●Medical Health CH:https://www.youtube.com/channel/UC7XLi90xVGs_NnKhowC0G2w
あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師
碇 純子(いかり すみこ)
薬剤師・元漢方薬生薬認定薬剤師 / 修士(薬学) / 博士(理学)
神戸薬科大学大学院薬学研究科、大阪大学大学院生命機能研究科を修了し、漢方薬の作用機序を科学的に解明するため、大阪大学で博士研究員として従事。現在は細胞生物学と漢方薬の知識と経験を活かして、漢方薬製剤の研究開発を行う。
世界中の人々に漢方薬で健康になってもらいたいという想いからオンラインAI漢方「あんしん漢方」で情報発信を行っている。
●あんしん漢方(オンラインAI漢方):https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=22z332f6gina0001
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