メイクを落とした後に、ふと目に入るすっぴんの肌。「あれ? こんなシミあったっけ……? 」とびっくりすること、ありますよね。
気になるシミは、紫外線対策と同時に「内側からのケア」も実は大切です。
今回は皮膚科専門医の鶴町宗大先生に、正しい紫外線対策とインナーケアを教えてもらったので、ぜひ参考にしてみて!
最近気になるシミの原因は「老人性色素斑」かも
シミとは、何らかの原因で皮膚に色素が沈着した状態をいいます。
いくつか種類があるなか、一番悩んでいる人が多いのが「老人性色素斑」と呼ばれるもの。別名「日光性色素斑」です。その名の通り、長年日光に当たってきたことが原因でできたシミのことです。
「老人性」とありますが、早い方では20代からあらわれ始め30代から次第に多くなり、60代ではほとんどすべての人にあるといわれています。
20〜30代で気になりだしたシミであれば、それは老人性色素斑かもしれません。
正しい紫外線対策方法をチェック
老人性色素斑の原因は、紫外線による刺激でシミのもととなるメラニンが増加することです。
シミは一度できてしまうと、薄くするのは至難のわざ。だからこそ、紫外線対策をしっかりとしてシミを予防するのがGOOD!
日焼け止めの使い方
「化粧下地にも使える」「スプレータイプがいい」など、日焼け止めを選ぶ基準は人によってさまざま。
効果で選ぶ場合、なんとなく「強いのを選んでおけばいいんでしょ?」と思いがちですよね。しかし、効果が強いものはお肌への負担も大きいので、むやみに強いものを使用するのはオススメできません。
日焼け止めの選び方の目安をご紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。
<目的別の選び方>
・散歩・買い物などの日常生活:SPF 10~20 / PA +~++
・屋外での軽いスポーツやレジャー:SPF 10~30 / PA +~+++
・炎天下でのレジャーやマリンスポーツ:SPF 30~50+ / PA ++~++++
用途に合わせて賢く使い分けましょう!
また、日焼け止めを朝塗ってそのまま放置……ではなく、ムラなくたっぷり塗って2~3時間おきに塗りなおすのが効果的。日焼け止めの効果を最大限利用して、紫外線を防ぎましょう。
肌の露出を減らす
紫外線は、肌の露出を減らして物理的に防御するのも得策。
以下に紫外線対策にオススメのアイテムをご紹介します。
<紫外線対策アイテム>
・帽子
・日傘
・サングラス
・アームカバー・ネックカバー
・長袖のパーカーやカーディガン
自分に合ったものを適宜組み合わせて使うのがオススメです。くれぐれも、熱中症には注意してくださいね。
シミは内側からのケアも重要
シミには、外側からの対策に加え、内側からのケアも重要です。
ポイントは、健康的な肌作り。オススメの漢方薬も合わせて見ていきましょう。
ターンオーバーを促進させる
なぜ年齢とともにシミが増えるのかというと、ターンオーバーが深く関係しています。
ターンオーバーとは「肌の生まれ変わり」のこと。
通常、シミの原因であるメラニンはターンオーバーにより排出されます。しかし、「紫外線をたくさん浴びてメラニンが大量に作られる」「加齢や不規則な生活などによりターンオーバーの周期が乱れる」などが原因で、メラニンが排出されずにシミとなることがあります。
そのため、ターンオーバーを促進させることが、シミ予防には大切です。
<ターンオーバーを促進させるポイント>
・質のよい十分な睡眠
・バランスのよい食生活
・ストレスをため込まない生活
お肌だけではなく、体全体が喜びそうなことですね!
抗酸化作用のある栄養素を摂る
抗酸化作用のあるものを食べることも、シミ対策になります。
抗酸化作用とは、体が酸化しないようにする働きのこと。酸化ダメージの蓄積は、シミやシワ、たるみなどの肌トラブルを引き起こします。
<抗酸化作用のある栄養素>
・ビタミンE:ナッツ類、魚介類など
・ビタミンC:緑黄色野菜、柑橘類など
・カロテノイド:緑黄色野菜、甲殻類など
・ポリフェノール:赤ワイン、緑茶、紅茶など
何かを集中的に摂るのではなく、バランスよく摂取してシミ対策をしましょう。
漢方薬を活用する
シミは紫外線だけではなく、加齢や不規則な生活などにより肌のターンオーバーが乱れることで、メラニンが排出できずに沈着することが主な原因であると考えられています。
そのため、シミ対策には、下記のような働きのある生薬を含む漢方薬を選びます。
・肌の新陳代謝をよくして紫外線によるダメージを回復する
・血流をよくして肌に栄養を与える
・水分代謝を促して、老廃物を排出する
・ホルモンバランスの乱れを整える
根本からの改善を得意とする漢方薬は、自分に合ったものを選べば、できたシミに対する対症療法だけではなく、シミができにくい体質への改善も目指すことができます。
シミ対策にオススメの漢方薬を2種類ご紹介します。
桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
血行をよくして血の滞りを取り去り、肌に栄養や潤いをおくり、ニキビやシミ、肌荒れなどの肌トラブルを改善。月経不順や、冷え、のぼせなどの諸症状にも用いられています。
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
血(栄養と潤い)を補い、皮膚をはじめ全身に栄養を行き渡らせ、血行を促進すると同時に水分代謝を整えることで、シミやむくみなど幅広い症状に効果をあらわします。
自分に合った漢方薬がよくわからない、という方は「あんしん漢方」がオススメ。薬剤師がAIを活用し、個人にぴったりの漢方を見極め自宅に郵送してくれるサービスです。
気になる人は気軽に相談してみて!
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トータルケアでシミからお肌を守ろう!
シミの多くは紫外線が原因の「老人性色素斑」。紫外線を防ぐことと、肌のターンオーバーを促進させたり食事に気を付けたりすることで対策できます。
体の外側と内側の両方からケアして、シミからお肌を守りましょう!
この記事の監修者(皮膚科専門医)
鶴町 宗大
医療法人 鶴町会 理事
つくば・土浦鶴町皮膚科クリニック副院長
皮膚科専門医/医学博士。獨協医科大学医学部卒業後、順天堂大学浦安病院 皮膚科教室にて研鑽を積み皮膚科専門医を取得。現在、つくば・土浦鶴町皮膚科クリニックの副院長として、皮膚科・美容皮膚科を通じて、健康で美しい肌の実現を目指して、肌の悩みをトータルにサポートできるよう診療を行っている。
Instagram:鶴町宗大/つくば・土浦鶴町皮膚科クリニック
この記事の監修者(漢方薬)
山形 ゆかり
あんしん漢方 薬剤師
薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。病院薬剤師を経て食養生の大切さに気付く。
牛角・吉野家他薬膳レストラン等15社以上のメニューも開発。健康・美容情報を発信するMedical Health -メディヘル-youtubeチャンネルで簡単薬膳レシピ動画を公開中。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」で薬剤師を務める。