Ginaがスタートした2011年から12年間、変わらず提案してきたカッコイイ女性像。それを体現し続けてくれたモデルたちは、時代の変化を受けながらも、自分のスタイルを貫く芯の強さがあります。彼女たちが揃って口にしたのは「自分の好きなこと、やりたいことに真っすぐに。そしてそれを精一杯楽しむこと」。今回は常に新しいことにチャレンジし続ける・鈴木えみさんをピックアップ!
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人を幸せにするためにはまずは自分を幸せにする
──えみちゃんがGina世代の頃はどんな感じでしたか?
「私は27歳で結婚、28歳で出産をしたので必死だったかな。子供がいる同年代が周りにいなかったし、お互いの家族が遠くに住んでいる核家族で。出産当初は両親がサポートに来てくれたけど、世代のギャップを感じることも。あと根が真面目な性格なので、すごく神経質になっていろいろ頑張り過ぎていたなと思う。リアルな情報や知識が得られない環境だからとても大変でした」
──出産や育児を経て変わったことはありますか?
「すごく許容範囲が広がったし、子供のおかげで初めて見えてくることも多い。彼女の目に触れるものや口に入るもの、すべてを保護者として意識するから、今までは見えていなかったいろんなことを認識するようになりました。子供にかける言葉ひとつを取っても、今までは考えずに口にしていたけど“教育としてはどうなんだろう”と改めて考える瞬間も。女の子だから無意識にピンクを着せるみたいな、固定観念ってどうなんだろうって考えることも増えて、自分も勉強し直している感覚。彼女が成長するにつれて、人生の先輩として何を与えられるんだろうって思います。子供に対して無責任な発言をしてないかな? と下手な発言をできないこともあるけど、嘘は言わない・聞かれたことは全部答えてあげるということを決め事にしています。例えば報道される事件のことを聞かれたら、気まずくても流さず答える。家族だけど他人だから、私がいなくてもたくましく生きてほしいという想いがあります」
──では、Gina世代の読者に向けてメッセージをお願いします。
「もし明確な目標を持っていれば、どんどん突き進めばいいと思うし、特になくても無理に焦る必要はないと思います。30歳になったからって実際は何も変わらないから。自分たちが10代のときに描いていた25歳、30歳、40歳って自分がいざなってみると全然違う。まだ区役所でドキドキする自分がいるとか(笑)、変わらないところって多々あるので数字にとらわれ過ぎない方がいい。あと自分が思っているより他人って自分のことを全然気にしてないよ、ということを常に念頭に置いておくと結構生きやすくなるんじゃないかな」
──ちょうど結婚や出産について真剣に考え始める世代。出産が仕事面に及ぼす影響を考えて不安になる人も多いですよね。
「女性のキャリアのことや子供の産み辛さっていうのは、社会にもっと改善してもらいたいと感じる部分もあります。でもこの時代、仕事がひとつである必要はないよね。だからこそより自分磨きを頑張る人や“好き"をとことん追求できる人が一番強い。自分の代わりがいないっていう状況を作らなきゃいけないから、そこは自身が努力しないといけないところです。周囲が他人を気にしないように、誰も人生の責任を取ってくれないと考えた方がいいと思う。誰といるか、何を吸収するか、全部自分の将来のため。私は自分が自分を幸せにできないと、人のことを幸せにできないという考えだから、まずは自分がなるべくストレスがなく良い状態でいられるように、日々気をつけてる。“無茶はするけど無理はしない”を大事にしています」
Gina 2023-24 Winter
Photo_Kazuhiro Fujita Styling_Makiko Iwata Hair&Make-up_Ai Inuki Model_Emi Suzuki Edit&Text_Moe Ito ReEdit_〈Gina〉
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