「テレワーク」、「ワーケーション」、「デュアルライフ」など、一つの場所に縛られない働き方や生活スタイルがハイスピードで広がりを見せる時代。
Ginaでもおなじみ、フリーランス クリエイティブディレクター高園あずささんも二拠点生活をスタートさせた一人。昨年の春に約8年間務めていたUngridディレクターを卒業し、時を同じくして東京から大阪へ移住しました。
この連載では、仕事と育児に奮闘する高園さんの二拠点生活の様子をお届け。今回は、引越し当時の葛藤について語っていただきました。
東京から大阪へ引っ越し、二拠点生活がスタートしてはや9ヶ月。
当初、わたしの一番の気がかりはふたりの子どものことだったかもしれません。
3歳と4歳の娘。
赤ちゃんのときとは違ってもうしっかりとした感情を持っています。
さらに子どもたちは東京から大阪への引っ越しと同時に、保育園からインターナショナルスクールへ。
環境と言葉の大きな変化にふたりがついていけるか? と心配で、できるだけふたりに寄り添おう!と必死でした。
案の定はじめの2ヶ月は「スクールに行きたくない!」モードで私も毎朝ふたりとバイバイするのが辛かった……。
なるべく不安にならないように、とお迎えも決まりの時間より早めに向かったりして。
昔、保育園入園したての頃もこんなふうに後ろ髪引かれる思いで仕事に向かっていたなーなんて、久しぶりに思い出しました(涙)。
さらに子どもたちは東京に住んでいた頃のお友達のこともよく覚えているんですね。
「○○ちゃんは東京? 」
「すぐに遊べないの?」
「わたしとおばあちゃんは大阪?」
と、混乱しているようでした。
少しでもその距離を分かって感じてほしいな、という思いで、一度、家族で新幹線に乗り大阪から東京へ。旅行がてら往復したこともありました。
新幹線から外の景色を見ながら、
「こうやってみんなで大阪に引っ越してきたんたんだよ」、
「ママはいつもこの新幹線に乗ってお仕事に行くんだよ」、
「前に通っていた保育園のお友達はここに住んでいるんだよ」
「こうやって新幹線に乗って東京に来ればお友達とも会えるからね……」
分からなくてもいいから
東京と大阪って違うんだ、そんなことだけ、少しでもいいから理解して
彼女たちなりに受け入れてくれたらいいな……、という思いでした。
すると
「じゃあ東京のお友達は○○ちゃんで、
大阪のお友達は○○ちゃんでしょ〜?」
と子どもが言い始めたんですね。
“世界は広くいろいろな場所があって
今いる場所だけが自分の居場所なわけではない
だからひとつの場所で悩んだりしなくても大丈夫“
いつか子どもたちに知ってほしい! と、思っていたことを伝える。
その一歩くらいにはなったのかもな、と思います。
今ではすっかりスクール生活に慣れて
3連休があると「早く行きたい!」と言いだすくらい
どうやら楽しんでいる様子。
子どもともっといたい!という気持ちと仕事も頑張りたい!っていう気持ち
どうバランスをとるかって、多かれ少なかれ
みんな悩むことだと思うんだけれど、やっぱり私はどちらも叶える方法を考えたい。
うしろめたい気持ちで仕事をするよりも、この仕事、すっごく楽しいんだよね!って頑張っている姿、イキイキとした姿を子どもたちに見てもらいたい。
今年もまた、わたしはわたしで自分の人生を楽しみたいと思っています。
Interview_Mio Nemoto Edit_Ayaka Ono〈Gina〉
高園あずさ
1989年9月24日生まれ。佐賀県出身。2014年〜2021年まで、Ungridクリエイティブディレクターとして活躍。2022年に独立。現在はアパレル、ビューティ、空間プロデュース、コンサルなど活動の幅を広げている。2022年春より、東京と大阪を行き来する二拠点生活をスタートさせた。
1989年9月24日生まれ。佐賀県出身。2014年〜2021年まで、Ungridクリエイティブディレクターとして活躍。2022年に独立。現在はアパレル、ビューティ、空間プロデュース、コンサルなど活動の幅を広げている。2022年春より、東京と大阪を行き来する二拠点生活をスタートさせた。