Ginaがスタートした2011年から12年間、変わらず提案してきたカッコイイ女性像。それを体現し続けてくれたモデルたちは、時代の変化を受けながらも、自分のスタイルを貫く芯の強さがあります。彼女たちが揃って口にしたのは「自分の好きなこと、やりたいことに真っすぐに。そしてそれを精一杯楽しむこと」。今回はGina読者の憧れNo.1 比留川游さんをピックアップ!
いつでも自然体で今、その瞬間を楽しむ
いつでも楽観的でいることで心地良く自分らしくいられる
――游ちゃんはどんな場面でも冷静な印象がありますが、そのマインドはどう形成されたんでしょうか?
「冷静な部分は両親の影響かな、2人とも結構テンションが高いんです。その反動で私は落ち着いたのかなと思っています。あとは子供のときからスポーツをしていて、テニスの選手を経験したこともあるんですけど、そこでちょっとしたことでは動揺しないメンタルが出来上がったのかも。例えば、悩みがあるとき、先生や友達は相談にのってくれるけど、結局解決するのは自分じゃないですか。すべては自己責任だから、あまり人の意見に左右されなくなって、人は人、自分は自分みたいな考え方がベースになりました。良い意味で人に期待せずにいられるし、その方が自分も心地良いんです」
――何でも楽しむということに関しては?
「父親が元々何でも楽しむ人。毎日帰ると『今日は楽しかった?』って確認をされて、『楽しかったよ』って言うのがルーティン。それを聞いている父親がうれしそうだったから、そのおかげで自分も物事を楽しめるようになったのかなと思います。明るい人が近くにいてくれた方が精神的に落ち着くし、頼もしいじゃないですか。イライラするという気持ちは、自分にとって全然プラスにならないからなるべくしない。ちょっと過酷な撮影とか、トラブルなんかがあったとしても、長い人生で考えたらそれは大したことではないから気にしない。なんだったら逆に面白いなって思ってしまうくらいです(笑)」
――以前のインタビューでもそうでしたが、游ちゃんは基本的に嫌いなものがないですよね?
「嫌いなものがあることは、物事が楽しくないと自分にとってマイナスになるのと同じ気持ち。だから好きなものはたくさんあっていいけど、嫌いなものはできるだけ削って生きていきたいんです。私は唯一、青虫がすっごく苦手で、でもそれもいつか克服したい(笑)。人に対しても嫌いという感情はなくて、変わった人だなって思う程度。感覚が違うなと思ったら離れるスタンスです」
――ポジティブな游ちゃんも悩んだ時期はありましたか?
「26歳の頃、見た目で評価されるモデルという仕事に不安やストレスを感じて、映像の世界に興味を持つようになりました。ただ、周りから演技の仕事をすすめられると、それはモデルとして評価されていないのかな、なんて悲観的になったりもして。それでモヤモヤするのも嫌で、チャレンジすることにしました。トライしてみたら、むしろモデルのお仕事がすごく好きなんだって改めて気付けたんです。キレイな部分だけを見せるということを、意識せずに過ごせた時間があったのも良かった。そこで踏ん切りがついて、なんなら美しさを求められる世界に戻れることにうれしさも感じました。自分磨きが楽しめるようになったのもこの頃からです」
Vol.2へ続く――
Gina 2023-24 Winter
Photo_Ryuji Sue 〈See〉 Styling_Yui Kato Hair&Make-up_Kyohei Sasamoto〈ilumini.〉 Model_Yu Hirukawa Edit&Text_Kanako Kurokawa〈Gina〉 ReEdit_Ayaka Ono〈Gina〉