人生は日常の小さな選択の積み重ね。特に30代は、大きな決断を求められることもしばしば。そんな人生の分岐点で、今を自分らしく生きる女性たちはどんな選択をしてきたのか? これまでのストーリーを聞いてみた!
大和 梓さん
株式会社LEMONADE 代表取締役/「シールームリン」ディレクター
アルバイトの面接の不採用がきっかけで、やりたい仕事で生きることを決意。小規模で始めたECブランドは、現在9店舗を展開する人気ブランドに成長。起業家としての手腕も発揮する大和さんの物語。
思い切れたのは失うものが何もなかったから
――23歳で結婚、出産を経て、アルバイト探しを始めた大和さん。
「当時は貯金もほぼゼロだったので、アルバイトは時給が高いことだけが条件でした。そこでアルバイトの面接を受けるんですが不採用に。バイトの面接って落ちるんだ……とショックでしたね。この出来事を機に“自分の好きなことをやろう!”と考えを改めることができたんです」
――そこでネイルスクールへ?
「元々、美容が好きだったこともあり、一年ほどネイルスクールに通い、試験も受けたんですが、なんか違うと感じてしまって。ちょうどこの頃、インスタグラムが登場し、自分のコーディネートを投稿してみるとフォロワー数が急増したんです。思いきってインスタ上でアパレルショップを開いてみよう、と閃いてすぐに韓国へ買い付けへ。でも夫から言わせれば、ネイルスクールに100万円かけておいて、今度は洋服!? いい加減にしろ! って感じじゃないですか(笑)。だから私にとっては最後のチャンス。気合いも入っていました。資金も親に借金をしたので、宿も取らずに野宿。買い付けた商品はキャリーにパンパンに入れてバックパッカーのようでした。帰国後は商品を携帯で撮影し、無料のECサイトに登録をし、インスタグラムで告知。すると、商品が入荷する度に即完売という状態が続いたんです!」
――大和さんの行動力がすごいです!
「私は失うものが何もなかったから、大胆に動けたのかな。キャリアを積み重ねていたなら、リスクと隣り合わせのアクションは取れなかったと思います」
―― Gina読者に、ぜひアドバイスをお願いします!
「周囲から褒められることって、人より長けている部分だと思うんです。それが自分が好きなことであれば、なおさら良いと思うんですが、長所を伸ばしていくことで人生の強みになっていくはず。日常の気づきを拾って、自分のことを考えるのに30代は良い時期だと思います」
AZUSA’s HISTORY
L.A.に設立したギャラリー
アートが好きなこともあって、世界各地の素晴らしいアーティストの表現の場となるようなギャラリーを作りたいと思っていました。
節目で手に入れた名品
31歳で会社設立、という節目で手に入れたサンローランのライダース。形が美しくて、この頃からサンローランのジャケットをコレクションしています。
30代で集めたブーツ
メゾン マルジェラのタビブーツを集め始めたのも30歳の頃から。美しい上に履きやすく、色や素材も豊富なので、コレクション魂がくすぐられる一足。
ジュエリーで新しい挑戦
4年前、稲木ジョージさんとともに「ミラモア ジュエリー」を設立。世界に目が向くようなきっかけでもありました。
収集中のシルバーアクセ
私のスタイルになくてはならない、エルメスのシルバーアクセサリー。一生ものとして、少しずつ増やしてコレクションしていくことに楽しみを感じます。
長く愛せるものに投資
兼ねてから憧れだった名品、エルメスのバーキンは33歳で清水買い。自分を鼓舞してくれるトキメキのある良い買い物は、最高の自己投資だと思います。
自分の好きなことと、得意なことを見つけて、それに対し1つ1つ積み上げていくこと。
10年、20年後にどうなっていたいか、ライフプランをシミュレーションするのもオススメです。
Gina 2023-24 Winter
Edit&Text_Mio Nemoto ReEdit_Mie Takenouchi〈Gina〉