今回は都内を脱出し鎌倉へ。ディスプレイ装花から花の定期便まで、人々に彩りを届けるフローリストとして活動する橘川知美さんのお宅にお邪魔。部屋のムードづくりに欠かせない植物をセンス良く飾るアイデアも見どころです。
橘川知美さん
フローリスト・35歳
□間取り…3LDK
□入居年数…7年
落ち着いた雰囲気と楽しげな遊び心を両立! 植物との調和が心地良い空間
――アパレル業界から転身。花屋での修行を経て一昨年フローリストとして独立した橘川さんは、旦那さんと2人の子ども、愛犬ふくと同居中。7年前、建築士の友人に依頼し、築30年のマンションのリノベーションを叶えました。
「この物件は、太陽の光がたっぷり入る大きい窓が気に入りました。冬は暖房なしで過ごせるくらい日当たりが良いんです。リノベーションした当時、家族が集まるリビングには特にこだわりました。家族が個々の部屋に散らばらないように、居心地の良さを重視して、リビングと台所の間を仕切る壁を抜いてみんなでゴロゴロできる30畳ほどの広さに。顔を見て気軽にコミュニケーションがとれるように、リビングとワークスペース、廊下とキッチンを室内窓で繋げました」
――さらにリビングで印象的なのが、躍動感のある植物やリズム良く配置された照明。落ち着きのある空間ながらもワクワクするような遊び心を随所に感じます。
「基本はホワイト×木目中心ですが、ポイントでブラックやステンレスを入れて、夫も寛げるようなユニセックスな雰囲気にしています。あとは部屋に奥行きが出るように、植物をハンギング(吊るす)したり、照明もちょっと遊んだ並べ方にしたり、楽しげに。インテリアは価格やテイストはあまり縛らずに、高いものから安いものまで、どんなジャンルでもカワイければなんでも取り入れます。
花はもちろん好きなんですが、花器も同じくらい大切にしているもの。仕事と家事で忙しくお花を飾れないときも多々ありますが、花器が置いてあるその様子を眺めるだけでも気持ちが少し安らいだりします。それにわざわざお花を買い換えなくても、花器を変えるだけで十分印象は変えられる。花器はお洋服感覚! お水を替えるタイミングで、お花と花器をコーディネートする時間が楽しいんです」
LIVING
窓側のペンダントライトとスモークツリーは高低差をつけた配置でリズミカルに。
「夜になるとムーディな光が外にまで漏れるみたいで、ご近所さんから照明がカワイイね!ってよく褒められます(笑)」
楽しげな空間を生み出すハンギングプランツ。
「植物は葉っぱの形や質感、高さが異なるものを並べると奥行きが出せます」手入れが比較的楽だと言うリプサリス(左)と、お気に入りのジャスミン(右)。
陶芸家、青柳あづみさんの器をはじめ、カゴ、古物などは棚に飾って。
「ジャンルにとらわれずに気に入ったものを」
タペストリーはneuloでオーダー。
壁に吊るしたミモザのスワッグ。「仕事で余った花やグリーンは束ねてスワッグやリースに」
WORKSPACE
「将来的には子供部屋にしたい」というワークスペースは、リモートワークが増えた旦那さんと共有。「家族間でコミュニケーションが取りやすいように」と、リビングとは室内窓で繋がっている。
vol.2ではキッチンやダイニング、エントランスをさらに深掘り! そして橘川さんの日常に欠かせない「SELFCARE」な時間もご紹介していきます♡
Gina 2022 Summer
Photo_Sachi Katakaoka Edit&Text_Mio Nemoto ReEdit_Ayaka Ono(Gina)