Gina世代憧れの輝いているあの人に密着&インタビューする本企画。今回は数々のダイエット本やプロデュース品が大ヒット中の本島彩帆里さんをフィーチャー。
自らのコンプレックスやメンタルと向き合った経験、そしてファンの心に寄り添ったメソッドが生まれた経緯。また、これからの展望までを語っていただきました。
※ この記事はGina 2022 Fallの内容を再編集したものです。
自らの体験から生まれた“頑張らず、無理しない”『自己効力感ビューティ』を広めていきたい
ダイエット美容家・本島彩帆里さん
10代の頃から体型に悩み、都内のサロンにセラピストとして勤務するも、自分のストレスや体型は変わらず。その後、体調不良で退職し個人サロンを経営。8年前に出産を機に20キロの産後ダイエットに成功し、その様子を記録したSNSや動画が話題となり、初の著書『あなたらしくヤセる 太るクセをやめてみた』(主婦の友社)を出版。起業して商品プロデュースも開始。@saoooori89
実はコンプレックスだらけのメンヘラだったんです(笑)
―――発売された本の売上は累計40万部以上、美容グッズは次々とベストセラーに。今、美容や食、ライフスタイルに関する発信が注目される本島さん。以前はぽっちゃりでメンヘラだったというのは本当ですか……!?
「はい。SNSや著書にも公表しているんですが、10代の頃からぽっちゃりしていたし、メンタルもすごく不安定で自分を大切にしてくれない人とばかり付き合っていました。自己肯定感も感じられずコンプレックスの塊で、ダイエットをしてはリバウンドの繰り返し。エステサロンのセラピストをしていた頃は、お客さんのケアしている一方で、自分のことがなおざりになっていて体調もメンタルもボロボロで。ストレスで1日に5〜6食食べてしまうことも!
でもそれが、職場であった研修の講師としてきていた心理カウンセラーさんに相談するのをきっかけに、自分との付き合い方が徐々に変わってきたんです。出産を機にさらに太ったものの、体質や生活を見直してマイナス20キロのダイエットに成功。その体験談をインスタグラムで発信したところ、3カ月でフォロワーが1万人になっていって!
それがきっかけで半年後の2016年に『あなたらしくヤセる 太るクセをやめてみた』(主婦の友社)」を出版することに! この本は、取り入れる意識に向きがちなダイエットを始めることよりも、まず今の太るクセを少なくしていくことを始めてみない? という本です。例えばダイエット前の私は甘いカフェオレ中毒だったんですが、すぐにカフェオレ断ちするのではなくて、とりあえず裏のラベルを見てまずは人工甘味料をやめようとか、砂糖抜きから取り入れていこうとか。ファーストステップを小さくし、まずは裏の原材料を確認できたという事実を大切にしています」
―――その後、起業してセレクトショップや商品開発をはじめたんですね!
「自分がダイエットに苦労した体験やエステサロンのセラピストだった経験を活かして、SNSで発信を続けながら5年前に起業。ダイエットに役に立つオーガニック食品やスキンケア、美容グッズのセレクトショップを始めました。オススメのオーガニック食品を紹介しても、当時は買える場所があまりなかったので、それをまとめたオンラインのセレクトショップを作りました。またエステサロンに勤めていたときに、そのダイエット効果に注目していた、光電子Rという素材があって、それを使ったソックスを業界向けの展示会で会ったメーカーさんと商品開発を始めたんです。するとそのソックスが楽天のデイリーランキング一位に! 効果が高かったので反響が大きくて、腕や他の部位などのアイテムも作って欲しいとか、お客様の声をもとに新しい商品を開発・改良していきながらブランドに集中するべく、セレクトショップを辞めて、自分自身を大切にするという意味を込めたセルフケアブランドの「eume(イウミ)」を本格的にスタートしました。
―――『めぐりくつした』や『クォーツバスソルト』はそうやって生まれたんですね。もう全然、メンヘラとはかけ離れた素敵な経営者さんです!
「もちろん、メンタルが不安定になることは今でもあります! でも人との付き合い方や仕事で無理はしないスタンスと、カウンセリングやダイエット、体質改善を経て、自分のペースを大切にしながら結果だけじゃないプロセスにも目を向けたり、自分ができたことを確認することで、できることを育む自分との関わりが増えました。」
目標が高いのは良いこと! でも自己効力感を忘れないで
「最近はSNSで誰かと比べてしまう機会が増えたと思うのですが、モヤモヤや不安を感じたらその感覚を押さえつけずに感じるようにすることも大切です。不安って自分を守るための感情なので無理して無くそうとしなくていいんです。それにモチベーションも一定なものでないし、時間や体調で変化するもの。なので不安やストレスを感じながらそう感じている自分自身に気付いて休んだり、身体へのケアをして付き合っていくようにセルフケアしています。
仕事に関しても“何者かになりたい”と昔は思って自分をどこかで否定していましたが、今の自分のままで変化し続けていくことこそが、自分を置いていかない自分自身との関わりだと思います。それに既にできていることってたくさんあります。まず仕事でも日常でもそれを認知してあげてください。目標を高く持つことはすごく良いこと! でもできないことを並べるだけではなくて、誰かとではなく以前の自分と比べてシンプルにできるようになっていることを確認し、育んであげて欲しいです。
そうすればゆっくりだけど遠くまで、自分のままで変化し続けられると思うんです。無理をしてその代償を払うより、ずっと自分のペースで持続可能な自分との関わり方を探して行くイメージです。 “誰も取り残さない社会との関わり方”というSDGsのスローガンにもありますが、同時に“自分も取り残さない”ということをブランドメッセージに入れています。そんな風に自己肯定感の手前にある『自己効力感』(自分の可能性の認知)ができていることを知っていく。自分の可能性を知ると、もともとあるものがさらに育まれていく、そんな“自己効力感ビューティ”を「eume」とともに広めていくのが私の目標です」
本島さんにとって仕事とは?
結果だけでなく、取り組み方(プロセス)を大切にして、人との関係や伝え方、背景を整えていくのが私の仕事のスタイルで大切にしていることです。
本島さんの1日に密着!
ダイエット美容家・経営者、そして男の子のママでもある本島さん。どんなにスケジュールが忙しくても“頑張りすぎない・無理しない”をモットーに。時間や場所を切り替えたり、社員さんや家族と協力しながら仕事や育児に励んでいるそう。
7:00|6時半に起床したら旦那さんと30分間のお散歩が日課です
一緒に会社をやっている旦那さんとは毎日仕事の話になりがちなので、朝だけは夫婦の会話をする時間に。「空がキレイだね~」とか(笑)。その後、7時に息子を起こして8時に登校させますね。
10:00|午前中は誰かと一緒にモーニングをすることが多め
9時から11時は仕事関係の方と、自宅かカフェで食事と朝活をしながらミーティングをしたり、一時間おきにリモートの打ち合わせや簡単なタスクを行います。
14:00|午後はひたすら作業をしたり動画や撮影をすることも
午後は出社をするか、家で打ち合わせや作業系を。文章やデザインなども土台は自分で考えるので、ラフを書いたりしながら夕方まで続けます。
19:00|息子が帰宅したら夕飯を作って家族一緒にいただきます
夕方に息子が帰宅したら、今度はママの時間。夕飯を一緒に食べ、テレビを観たり団らんをしたら、息子がお風呂に入っている間に残っている仕事をすることも。
22:00|お風呂に入ってからインプットやSNSタイム
寄る時間は自分への美容時間だったり、インプットの時間になるので本や漫画、ボーッとする時間も。なるべく0時までに寝るのが目標です。
仕事の相棒、紹介します!
大量のガジェット系が欠かせません!
バッグ派デ・プレのFEEL&TASTEのもの。お財布とキーケースはセリーヌ。メイクポーチはインド雑貨です。イヤホンケースは、マニキュアでアレンジしました(笑)。
パソコンとiPadは仕事に欠かせない存在
リモート会議や執筆、デザイン作業など、1日中欠かせないのがノートPCとタブレット。iPadケースはミナペルホネン。
Gina 2022 Fall
Photo_Mai Hokari Edit&Text_Kanako Sato ReEdit_Ayaka Ono(Gina)