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[NEW DUAL LIFE! vol.9]働くママ、永遠の課題。仕事と家庭の両立について


#仕事論#子育て#高園あずさ

三ヶ月前に第三子を出産し、少しずつ仕事復帰を考えているという高園さん。今回は働くママの永遠の課題! 「仕事と家庭の両立について」をテーマに語ってもらいました。

[NEW DUAL LIFE! vol.8]産後DIET!!!


「仕事と家庭の両立」これは働きながら結婚し家庭を持った女性にとって、ずっと付き纏う悩みの一つではないでしょうか。

実際私も一人目の妊娠中から両立することの難しさを感じ始め、産後、その状況と付き合う心構えと、頭での計画は完璧だったはずなのに、実際は「聞いてたのと違う」の連続で、両立することはこんなにも難しいのかと思い知らされました。

最近、通い始めたピラティスの先生とも「仕事と育児」の話になったのですが、アパレルやピラティスのような女性が多い業界でさえ、産休や育休があることでキャリアが停滞してしまうような気になってしまったり、幸せなことだと分かっていても申し訳ない気持ちになってしまったり、仕事も大切にしたい女性にとってはそこに葛藤もあると思うんです。

私も自分が経験して、やっとその思いを知りました。経験しなければ本当の意味でこの当事者の気持ちは分からなかったように思います。

産休明けのママは時短勤務で働くにも関わらず、子どもが体調を崩すと急に帰らなくてはいけないことが多々ありますよね。それも頻繁に、こちらにとっては今日かぁ、、、というタイミングで起きがち。

そして、みんなの反応や顔色を伺いながら「お先に失礼します」と申し訳なく帰っていく。可愛い我が子が第一優先。子供の元に一目散に行きたいのに、目の前の仕事の状況と向き合う現状。意外とプレッシャーを感じる瞬間でもあり、そういったことが続くと自分の心を保つのに必死で、少しのことでもストレスに感じたり、気が滅入ってしまうこともあります。誰も悪くないのに、なかなか言いにくいものです。私も復職後に初めてその難しさを感じました。

でも、こういうことって「そうだよね、当たり前だよね」くらいの感じで、なんてことなく理解される風潮が大事なんじゃないかなと思っていて。そうじゃないと子供を持つ女性が変わらずに生き生きと活躍する環境は難しい。

たまに寄り添って理解してくれる男性もいますが、経験できない分、本当の意味で理解するにはかなりの理解力が必要。女性も男性と同じように働きやすい職場を作るためには、経験者が声をあげる必要があるし、上に立つ女性のリーダーが必要なんじゃないかなと思ったりする、ここ最近です。

経験をしたからこそ、一時的に社会から離れた人にしか見えない新しいアイディアや視点があって。その思いを上手く柔軟に社会に取り込むことができたら、より良い職場、会社になる可能性が広がると思うんですよね。

SNSでは「仕事と家庭の両立」をするための解決策をよく聞かれます。

私もまだまだ試行錯誤段階ですし、それぞれの家庭の考え方や状況によっても違う部分がありますが、私は人と比べることをやめ、自分にとっての両立を叶えつつあります。

振り返ってみて、両立するために私に一番大切だったことは、まず夫婦でしっかり話し合うことでした。それは1、2回じゃなく、 何度も何度も。自分の気持ちを嘘偽りなく整理できるまで、そして夫婦間でのズレがなくなるまで何度も話し合います。

その結果、私は「仕事と家庭の両立」をするために、自分の気持ちを優先して長年勤めていた会社を退社しました。

ママだけが我慢するのではなく、ママだって自分にベクトルを向けてやりたいことにもっと貪欲でいいと思うんです。自己実現することを諦めなくて良いって。

それまでの自分は、誰かのために自分を犠牲にすることが多く、会社を辞める選択肢がそもそもなかった。でも、100の家庭があったら、子育てのスタイルも仕事のスタイルも100通り多様にあっていいワケなので、他の家庭と比べるのではなく、夫婦でベストなバランスを見つけることが大事だと気づきました。

「働きたいけど、もう少し子供といる時間を増やしたいな」とか、贅沢?我儘?そんな一人で考えても解決しないことでいつまでも悩むことをやめて、夫婦二人で分散。家族って一つのチームだから、それぞれの希望を夫婦間で伝え合って自分たちにとっての正解を探ることが重要だなって思うんです。

今の働き方、家族のスタイルが自分達の思い描く家族像と合っているのかを話し合い調整していく。

文字にすると簡単なように思いますが、実際はそんな簡単なことじゃない。でも、まず話すことで自分の考えが整理され、話す前よりも少しずつかもしれないですが、家族の納得いくバランスが見つかっていくと思います。

そしてチームを組んだ以上、家族のサポートと理解は必要不可欠。家族で協力し合い両立を実現するためのアイディアを出し合う。ママだけが大きな負担を負うこともないし、我慢することもなく、あくまでも‟平等”です。持ちつ持たれつでいいんじゃないかな?

取り留めのない話ですが、そんなことを考えながら最近は少しずつ仕事を増やし、育児にも奮闘しています。

末っ子は産まれて100日を迎え、上の子たちの年子育児では感じることのできなかった赤ちゃんとのゆったりした時間を感じながら日々ほんわかしています。

その反面、仕事は一日のTo Doが半分も終わらない日なんてほとんど毎日(笑)。

家族全員が寝静まった後、暗い部屋の中少しの灯りをつけて誰にも邪魔されない空間で集中して仕事したり、コーヒーを飲みながらスマホをいじったり。そんな一人時間が今の私の息抜きタイム。ほんの些細なことですが、必要不可欠な幸せです。



Interview_Mio Nemoto Edit_Ayaka Ono〈Gina〉

高園あずさ

1989年9月24日生まれ。佐賀県出身。2014年〜2021年まで、Ungridクリエイティブディレクターとして活躍。2022年に独立。現在はアパレル、ビューティ、空間プロデュース、コンサルなど活動の幅を広げている。2022年春より、東京と大阪を行き来する二拠点生活をスタートさせた。

1989年9月24日生まれ。佐賀県出身。2014年〜2021年まで、Ungridクリエイティブディレクターとして活躍。2022年に独立。現在はアパレル、ビューティ、空間プロデュース、コンサルなど活動の幅を広げている。2022年春より、東京と大阪を行き来する二拠点生活をスタートさせた。

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