「最近酔いやすくなった。二日酔いもなかなか治らない……」お酒の強さに自信があったあなた! 年々飲めるお酒の量が減ってきたなと感じていませんか? 昔と同じペースで飲むと、翌日を二日酔いでつぶしてしまうことも。
加齢によって肝臓の機能は低下していきますが、お酒の飲み方を工夫することで二日酔い対策ができるんです。今回は、薬剤師の碇純子さんに、二日酔いになる原因と悪酔いしないための具体的な方法を教えてもらったので試してみて!
二日酔いは年齢のせい?
お酒の強さには個人差がありますが、どんなに強い人でも加齢とともに弱くなっていきます。二日酔いの原因がお酒の飲み過ぎであることは分かっているものの、実は、その詳細なメカニズムはまだ明らかではないのです。肝臓でアセトアルデヒドを分解できず、血中のアセトアルデヒド濃度が高まってしまうことが要因のひとつと考えられています。
アセトアルデヒドとは、アルコールが肝臓で分解されてできる物質で、タバコの煙にも含まれている有害物質です。アセトアルデヒドは、さらに分解されてアセテートとなり、最終的に水と二酸化炭素になって体外に排出されます。
加齢とともにお酒に弱くなるのは、「肝臓機能の低下」や「体内の水分量の減少」などが原因と考えられます。
肝臓機能の低下
肝臓機能は加齢とともに低下していきます。同じ量のアルコールを飲んでも分解できる量が減り、二日酔いになりやすくなってしまうのです。
体内の水分量の減少
加齢によって、体内の水分量が減少することを知っていますか? 赤ちゃんの頃の体の水分量は約80%ですが、成人する頃には約60%にまで下がり、高齢者では50〜55%程度と一生を通じて徐々に低下していきます。(※1)
摂取したアルコールは体内の水分の中に溶け込みますが、体の水分量が減るとアルコールの濃度が相対的に上がるため、同じ量を飲んでも酔いやすく翌日に残りやすくなってしまいます。
ただし、二日酔いの原因は、加齢以外にもたくさんあります。睡眠不足や食欲不振など、疲労の蓄積によって肝臓の機能が低下している場合や、空腹のまま飲酒するなど飲み方が原因となる場合などさまざまです。
二日酔いしないお酒のたしなみ方
二日酔いの予防には、お酒の飲み方を工夫することが大切です。翌日に響かない、大人のお酒のたしなみ方をご紹介します!
➀チェイサーを飲む
チェイサーとは、お酒の合間に飲む飲み物のこと。チェイサーを飲むことには、二日酔いや悪酔いを防ぐ効果があります。血中アルコール濃度を下げたり、アルコールの利尿作用で出ていった水分を補給したりできるためです。
➁アルコールの分解を助けるおつまみ
「タンパク質」や「ビタミンB群」は、アルコールの分解を助けてくれます。これらの栄養素が摂れるおつまみを解説していきます。
枝豆
おつまみの定番「枝豆」! 枝豆の原材料である大豆は「畑の肉」ともいわれており、タンパク質を豊富に含みます。タンパク質は肝臓の機能を促進する働きがあり、アルコール分解を助けてくれます。また、枝豆にはアルコールを分解する「ビタミンB1」も豊富に含まれており、二日酔い対策にオススメのおつまみです。
お刺身
「お刺身」にも、タンパク質が豊富に含まれています。一般的に、動物性タンパク質の方が植物性タンパク質よりもアミノ酸のバランスが良いことが分かっています。特に、魚肉のタンパク質は、肉や卵などほかの動物性タンパク質に比べて脂肪が少ないため、二日酔い対策とカロリーの摂り過ぎ対策を同時にできるオススメな食材です。
お刺身が苦手な人は、イカ焼きや焼き魚など加熱された料理もGOOD! なお、おつまみは全体的に味付けの濃いものが多く、塩分を多く含みます。健康のためにも、塩分の摂取は控えめにしましょう。
締めのデザートも工夫して
お酒を飲んだあと、甘いものを食べたくなることはありませんか? その理由は、アルコールを分解するエネルギー源として糖分が使われて、体内の糖分が不足しているからです。糖分を補給するためには、締めのデザートとして柿やマンゴー、バナナがオススメ! これらのフルーツには、糖分だけでなくビタミンCも豊富に含まれています。ビタミンCにはアルコールを分解する酵素を助ける働きがあります。
飲酒後に甘いものを食べたくなったときには、糖分とビタミンCを効率よく摂取できるものを選びましょう。
二日酔いの強い味方は「漢方薬」
二日酔いになってしまったときには、まずはしっかり水分を摂り休みましょう。迎え酒は絶対にしてはいけません。水分補給と休養に加えて、漢方薬もオススメです。飲むだけでいいので、二日酔いで動く気力がないときでも手軽に摂取できますよ。
二日酔いには、次のような作用をもつ漢方薬を選びます。
・水分代謝を整えて吐き気やむくみを改善する
・胃腸の機能を回復させる
・アルコールの代謝をサポートする
漢方薬は二日酔いの根本改善を目的としますので、二日酔いに悩む人には特にオススメです。二日酔いにオススメの漢方薬を2種類ご紹介します。
五苓散(ごれいさん)
水分代謝を改善して滞った体の水分を循環させる漢方薬です。体内の水分バランスの乱れによって引き起こされる二日酔い、頭痛、吐き気、めまい、悪心、下痢などの症状に用いられます。二日酔い対策として飲む場合には、お酒を飲む前に服用するのが効果的です。
黄連解毒湯(おうれんげどくとう)
二日酔いや胃の不調にオススメの漢方薬です。暴飲暴食により生じた熱による胃炎、二日酔いや不眠症などに効果があります。
漢方薬は、自分に合うものを選ばないと十分な効果が得られず、副作用が生じる恐れもあります。漢方薬を使ってみたいけれど、どうやって選べばいいかわからないという人にオススメなのが、漢方相談サービスです。
最近では「あんしん漢方」などのオンラインAI漢方サービスが登場しています。薬剤師がAIを活用し最適な漢方を見極め、手頃な価格で自宅に郵送してくれるサービスです。気になる人は気軽に相談してみて!
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翌日にお酒を持ち越さず二日酔いから解放されよう
人は加齢によってお酒に弱くなりますが、二日酔いの原因はそれだけではありません。二日酔いは、体調や飲み方など、さまざまな原因が重なって引き起こされるのです。チェイサーや、アルコールの分解を助ける食材を使ったおつまみをうまくとり入れて、二日酔いを回避しましょう。何より、飲み過ぎないことが重要です。
お酒を持ち越さず、飲み会の翌日も元気に過ごしましょう!
※1「熱中症 環境保健マニュアル2014」環境省
碇純子
あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師
碇 純子(いかり すみこ)
薬剤師・元漢方薬生薬認定薬剤師 / 修士(薬学) / 博士(理学)
神戸薬科大学大学院薬学研究科、大阪大学大学院生命機能研究科を修了し、漢方薬の作用機序を科学的に解明するため、大阪大学で博士研究員として従事。現在は細胞生物学と漢方薬の知識と経験を活かして、漢方薬製剤の研究開発を行う。
世界中の人々に漢方薬で健康になってもらいたいという想いからオンラインAI漢方「あんしん漢方」で情報発信を行っている。
●あんしん漢方(オンラインAI漢方):https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=22z332f6gina0001
●Medical Health CH:https://www.youtube.com/channel/UC7XLi90xVGs_NnKhowC0G2w
あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師
碇 純子(いかり すみこ)
薬剤師・元漢方薬生薬認定薬剤師 / 修士(薬学) / 博士(理学)
神戸薬科大学大学院薬学研究科、大阪大学大学院生命機能研究科を修了し、漢方薬の作用機序を科学的に解明するため、大阪大学で博士研究員として従事。現在は細胞生物学と漢方薬の知識と経験を活かして、漢方薬製剤の研究開発を行う。
世界中の人々に漢方薬で健康になってもらいたいという想いからオンラインAI漢方「あんしん漢方」で情報発信を行っている。
●あんしん漢方(オンラインAI漢方):https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=22z332f6gina0001
●Medical Health CH:https://www.youtube.com/channel/UC7XLi90xVGs_NnKhowC0G2w